三鷹市のハザードマップを開いても、色が付いた場所だけ見ればよいのか、避難所まで決めるのかで迷います。自宅に色がなくても、通勤や通学で通る道まで安全とは限りません。
地域情報メディア『三鷹みっけ』のエリア担当ライター、佃隆です。わたしは地図を見るとき、自宅の位置を探してから、家族が普段使う道へ目を移します。
三鷹市にある地図の違い、浸水の色と枠線、土砂災害区域、避難先の役割を順にたどります。紙とスマートフォンへの残し方まで分かれば、家族でも話しやすくなります。
三鷹市の地図は災害別に開く
三鷹市で確認できる主な地図は、防災マップ、浸水ハザードマップ、土砂災害ハザードマップです。名称は似ていますが、掲載されている危険や施設の役割は同じではありません。
地震発生後の避難場所を探すなら防災マップ、大雨による浸水を調べるなら浸水版が最初の入口。崖や斜面が近い地域では、土砂災害版も合わせて開きます。
1枚ですべてを読み取ろうとすると、記号や色の多さで手が止まりやすくなります。まず災害の種類を1つ決め、その地図で自宅を探す順番なら無理がありません。
- 三鷹市防災マップ
-
一時避難場所、広域避難場所、避難所などの位置を確認できます。
- 三鷹市浸水ハザードマップ
-
河川の氾濫や大雨による浸水区域と想定水深が分かります。
- 三鷹市土砂災害ハザードマップ
-
土砂災害の警戒区域と避難先などが掲載されています。
浸水の色は自宅から道順まで追う
三鷹市の浸水ハザードマップは、想定される最大の浸水深を5段階の色で示しています。自宅に色が付いていたら、色の濃さだけで判断せず、必ず凡例の水深と照らします。
集合住宅では部屋の階も関係しますが、建物から一歩出れば道路の状況が加わります。自宅が無色でも、駅、学校、職場へ向かう途中に色の付いた場所があるかもしれません。
自宅だけでなく普段使う道まで見ることを、わたしは大切にしています。家族が別々の場所にいる時間まで思い浮かべると、見る範囲を決めやすくなります。

家族それぞれの帰り道も見ておきたいですね
紫色の枠線から洪水の区域を読む
第11版の浸水ハザードマップでは、紫色の枠線で囲まれた部分が、河川の氾濫による洪水浸水想定区域です。枠の内側は、想定される浸水深ごとに5段階で色分けされています。
枠線がなく、色だけが付いた場所もあります。こちらは河川から水があふれる場合に加え、下水道などで雨水を排出しきれない内水氾濫を含む表示という違いです。
わたしも最初は色ばかり追い、紫色の線が何を示すのか分からず一度止まりました。凡例へ戻って線の意味を確かめると、川から離れた場所に色がある理由も読みやすくなります。
想定された雨量の意味を知っておく
三鷹市の浸水ハザードマップが参考にする洪水浸水想定区域図では、1時間153ミリ、総雨量690ミリの想定最大規模降雨が用いられています。かなり強い雨を前提にした想定です。
ただし、その雨量に達したときだけ浸水するという境目ではありません。実際の被害は雨の降り方、河川の水位、地形、下水道の状況などによって異なります。
地図に色がない場所でも、局地的な道路冠水が起こらないとは言い切れません。反対に、色のある場所が大雨のたびに同じ深さまで浸水するという意味でもないのですよね。
土砂災害は専用の地図で確かめる
三鷹市内には、東京都が指定した土砂災害警戒区域と土砂災害特別警戒区域があります。市の土砂災害ハザードマップには、区域の位置に加えて避難所なども掲載されています。
浸水ハザードマップだけでは、崖や斜面に関係する危険を読み取れません。自宅、勤務先、学校の近くに高低差がある場合は、土砂災害版も開いて位置を重ねます。
見落としやすいのが、自宅は区域外でも、避難先までの道が区域付近を通る場合です。地図の境界近くでは、拡大表示や住所検索も使うと場所を追いやすくなります。
- 自宅と勤務先の位置
- 学校や保育施設までの道
- 崖や斜面に近い道路
- 区域を避けて向かえる道
- 家族で決めた待ち合わせ先
避難場所と避難所の役割を分ける
防災マップに載っている避難場所と避難所は、名称が似ていても役割が異なります。一時避難場所は、災害直後に火災などの危険から逃れ、安全を確かめるための場所です。
広域避難場所は、大規模な火災が広がり、一時避難場所にも危険が迫った場合に向かう広い場所です。避難所は、自宅で生活できない人が一定期間を過ごす屋内施設を指します。
地図に載る施設が常に開いているとは限りません。災害の種類と開設状況を確かめず、最寄りの学校だけを行き先に決めると、到着後に移動が必要になる場合があります。
風水害時の避難先は開設情報で決まる
三鷹市では、震災時の避難所と風水害時の避難先を分けて指定しています。風水害時には、洪水浸水想定区域外に立地する施設などが避難先となるため、防災マップだけでは決められません。
大雨の当日は、市の発表や避難所情報で、どの施設が開設されたかを確かめます。
避難情報が出てから地図を初めて開くと、住所を探すだけでも時間がかかります。平常時に候補地と道を見ておき、当日は開設された施設から行き先を考える流れが自然です。
自宅の色、想定水深、近くの警戒区域を地図で読みます。
川沿いや低い道路を避けられる別の道も探します。
市の避難情報と施設の開設状況から行き先を考えます。
地図で選んだ避難経路を実際に歩く
地図上で安全そうに見える道でも、実際に歩くと印象が異なることがあります。道路の高低、狭い歩道、交通量の多い交差点、暗い場所は、平面の地図だけでは分かりにくい部分です。
わたしは駅から自宅へ戻る道を考えるとき、中央通りのように普段から人が多い道と、住宅街へ入る道を分けて見ます。雨の日に歩きやすいかも気になるところです。
家族が同じ時間に同じ場所にいるとは限りません。仕事帰り、通学中、買い物中のどこで大雨になるかを考えると、家族ごとに安全な経路が違うこともあります。
晴れた週末に候補の道を歩くなら、落ち着いて周囲を見られます。水路、地下へ下りる入口、周囲より低い道路を家族と見つけておくと、地図上の色が生活の場面につながります。
紙とスマートフォンで地図を残す
三鷹市防災マップと浸水ハザードマップは、市の公式ページにあるPDFで閲覧できます。防災マップは、三鷹市わがまちマップの「安全・安心」からも位置を確かめられます。
紙版は防災課、市民課、各市政窓口などで配布されています。画面より広い範囲を一度に見渡せるので、自宅と避難先の位置関係を家族で話すときにも使いやすい形です。
停電や通信の混雑を考えると、紙を1部置く意味は残ります。一方で、施設の変更や追記は公式ページのほうが早く反映される場合があるため、両方を使うのがわたしの使い分け。
第11版は2024年10月に更新されていますが、その後も施設情報に変更が生じています。紙面の版を確かめ、公式ページに新しい追記がないか見るだけでも安心につながります。
今日の地図確認を家族の安心につなぐ
今日できる小さな一歩は、三鷹市の浸水ハザードマップを開き、自宅の位置を1か所だけ探すことです。色と想定水深を紙やメモに残せば、次に調べる場所が見えてきます。
わたしは一度に避難計画まで決めるより、夕食後に家族と地図を広げるほうが続けやすいと感じています。普段その道を歩く家族だからこそ、気づく場所もあると思う。
今夜は自宅の色だけをメモに残してみてください。その1枚があれば、大雨の予報を見たときの迷いを少し軽くできます。家族で落ち着いて話せる時間になったらうれしいです。













