三鷹市の広域避難場所を調べると、公園や大学などが出てきます。ただ、地震が起きたら最初から向かうのでしょうか。近くの学校との違いは?施設名だけでは動く順番まで分かりにくいものです。
地域情報メディア『三鷹みっけ』のエリア担当ライター、佃隆です。わたしは場所を調べるとき、名称より先に自宅から歩く道と所要時間を見るようにしています。
広域避難場所の役割から、三鷹市内外の指定先、一時避難場所や避難所との違いへ進みます。後半では、家族で決めておきたい移動の順番や避難経路の見方も取り上げます。
広域避難場所は大規模火災から逃れる場所
広域避難場所は、大規模な地震などで火災が広がり、近くの一時避難場所でも安全を保てない場合に避難する場所です。広い公園や大学など、火災から十分な距離を取れる空間が指定されています。
地震が起きたら、誰もがすぐ広域避難場所へ向かうわけではありません。まず自分と家族の身を守り、建物や周囲の火災を確かめます。自宅に危険がなければ、その場に残る場合もあります。
広域避難場所は最初から向かう場所とは限りません。火災の広がりと近くの避難場所の状態を見て、さらに離れる必要があるときに利用します。
- 広域避難場所の役割
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一時避難場所にも延焼が迫り、近くにいることが危険になった場合に、火災から離れて生命を守るための広い場所です。
三鷹市内外にある8か所の指定先を知る
三鷹市が案内している広域避難場所は8か所です。市内だけでなく、武蔵野市や調布市にある公園や学校周辺も含まれます。市境よりも、火災から離れられる広さや位置が重視されています。
指定先の中には、複数の大学と公園を一体の場所として扱う区域もあります。そのため、施設の正門だけを目指せばよいとは限りません。防災マップで指定範囲を見ておく必要があります。
次の一覧は、2026年4月2日に更新された三鷹市公式情報をもとにしています。名称や指定状況が変わる可能性もあるため、実際に備える際は最新の案内も確かめておくと安心です。
- 都立井の頭恩賜公園
- 新川島屋敷通り団地
- 国際基督教大学・東京神学大学・都立野川公園
- 国立天文台
- 都立武蔵野の森公園
- 調布市緑ヶ丘小学校周辺
- 都立武蔵野中央公園
- 都立神代植物公園
住む地域ごとに避難先は決められていない
三鷹市では、町名や住所ごとに利用する避難場所を一つに決めていません。災害が起きたときの現在地や火災の方向を見ながら、近くにある安全な場所を選ぶ形になっています。
最寄りの広域避難場所が、いつでも安全に向かえるとは限りません。風向きや延焼の範囲、倒れた建物、通行できない道路によっては、普段とは違う方向へ移る場面も考えられます。
自宅から最も近い場所だけでなく、反対方向にある候補も見ておくと無理がありません。わたしなら、最初の候補と別方向の候補を地図上で一つずつ見ておきます。
一時避難場所と避難所では役割が異なる
よく迷うのが、一時避難場所と避難所との違いです。一時避難場所は、災害発生直後に火災などから一時的に逃れる場所。学校の校庭や公園など、屋外の空間が中心です。
避難所は、自宅の倒壊などで暮らし続けることが難しい場合に、一定期間を過ごす屋内施設です。食料や生活物資が配られる拠点にもなり、広域避難場所とは利用する目的が違います。
広域避難場所は、避難所へ入る前に全員が集まる場所ではありません。一時避難場所にも火災が迫った場面で利用するという違いだけでも覚えておくと、名称に迷いにくくなります。

場所の名前より、使う場面を覚えておきたいですね
地震が起きてから移動するまでの順番
大きな揺れを感じたときは、まず頭を守り、倒れやすい家具や窓から離れます。揺れが収まったら家族の状態を見て、火元、出口、建物の損傷を確かめます。
自宅や周辺が危険なら、近くの一時避難場所へ移ります。そこで火災の広がりや行政からの情報を受け取り、一時避難場所にも危険が迫る場合は広域避難場所へ向かいます。
火災の危険が収まり、自宅で暮らせるなら帰宅できます。自宅へ戻れない場合は、開設された避難所へ移ることになります。広域避難場所で生活を続けるという流れではありません。
揺れが収まるまで身を守り、その後に火元や建物の状態を確かめます。
自宅周辺が危険な場合は、近くにある一時避難場所へ向かいます。
近くの一時避難場所も危険になった場合は、広い指定先へ移動します。
自宅に残れる場合は在宅避難も選べる
地震が起きても、自宅の建物と周辺に危険がなく、生活を続けられる場合は在宅避難が選択肢になります。避難場所や避難所へ必ず移動しなければならないわけではありません。
人が集まる避難所には、限られた空間で過ごす負担もあります。自宅で安全に過ごせるなら、住み慣れた場所に残ることが、家族にとって落ち着きやすい場合もあるでしょう。
ただし、建物の安全を自分だけで判断しにくい場面もあります。余震、火災、行政からの避難情報に注意し、危険を感じた場合は近くの安全な場所へ移れるようにしておきます。
家族が別々にいる時間の約束を決める
平日の昼間は、家族が自宅、学校、職場に分かれていることがあります。全員で一つの広域避難場所を決めても、現在地や道路の状態によっては、そこまで移動できないかもしれません。
わが家で先に話したいのは、離れた場所から無理に集合しないことです。まず各自が近くの安全な場所へ移り、災害用伝言サービスなどで居場所を残すほうが動きやすいと感じます。
子どもが学校にいる時間は、学校側の対応もあります。迎えに行くかどうかをその場で決めるのではなく、学校から示されている災害時の引き渡し方法も家で読んでおくと安心です。
避難経路は昼と夜に歩いて確かめる
地図上では短く見える道でも、実際には高い塀、狭い路地、古い建物が続くことがあります。橋や線路を越える経路も、災害時にいつも通り通れるとは限りません。
わたしも防災マップで最寄りの場所を見たとき、普段使う道の細い区間が気になり、そこで一度止まりました。家族と歩くなら、少し遠くても幅のある道のほうが合っています。
駅まわりや中央通りは、時間によって人の流れがかなり変わります。昼に歩けた道でも夜は暗く感じるため、明るい時間と日没後の両方で見ておく価値があります。
子どもと移動するときに気をつけたい道
子どもと一緒に避難する場合は、大人だけで歩くときより時間がかかります。手をつないで歩ける幅があるか、途中に立ち止まれる広い場所があるかも、経路を見る際に気になります。
普段はベビーカーで通れる道でも、路面に段差や落下物があれば使いにくくなります。抱っこへ切り替える可能性や、荷物を持ちながら移動できるかも想像しておきたいところです。
家から広域避難場所までを一度に歩かなくても構いません。休日の散歩で途中まで歩き、危ないと感じる場所を家族で話すだけでも、地図だけでは分からないことが見つかります。
防災用品は歩いて運べる重さに収める
広域避難場所まで歩く可能性を考えると、防災用品は量だけでなく重さも大切です。飲料水、携帯電話、モバイルバッテリー、常用薬など、移動中に必要な物から考えます。
必要だと思う物を一つの袋に詰めると、持ち上げられても長く歩けない場合があります。実際に背負って家の周りを歩くと、肩への負担や両手を使えるかどうかが分かります。
家族分を一つに集めず、それぞれが持てる範囲に分ける方法もあります。家族が別々の場所にいるときにも使いやすく、誰か一人だけに荷物が集中することも避けられます。
最新の防災情報を受け取る方法を持つ
避難するか迷ったときは、周囲の様子だけでなく、市や消防などから出る情報も手掛かりになります。停電や通信障害も考え、スマートフォン以外の方法もあると助かります。
三鷹市防災マップには、一時避難場所、広域避難場所、避難所、災害時医療を行う場所などが掲載されています。デジタル版のほか、市の窓口で紙の地図も入手できます。
避難所の位置や開設状況、混雑情報は、市が案内する地図サービスでも確認できます。ただし、通信できない場合に備え、家の見やすい場所へ紙の地図を置く方法も残しておきたいものです。
広域避難場所へ向かう前に見たい周囲
大きな火災が起きると、煙の方向や風向きによって安全に歩ける道が変わります。最短距離だけにこだわらず、火災から離れる方向へ移れるかを見ながら進むことになります。
落下物、切れた電線、倒れた塀がある道へ入るのも避けたい場面です。暗い時間は足元が見えにくいため、懐中電灯をすぐ取り出せる場所へ入れておくと歩きやすくなります。
正直に言うと、災害時の状況を家で完全に予想するのは難しいものです。だからこそ、行き先を一つだけ暗記するより、周囲を見て別方向へ移れる準備のほうが自分には合っています。
今日地図に印を付けるところから始める
今日できる小さな一歩は、三鷹市防災マップを開き、自宅の位置に印を一つ付けることです。そこから近い一時避難場所と広域避難場所を見ると、施設同士の位置関係が分かります。
わたしは施設名を全部覚えることより、家からどちらへ歩くのかを家族で言えるほうが役立つと感じています。途中に細い道があれば、別の道も紙の地図へ書き残しておきます。
今夜、家族がそろったときに地図を1枚広げ、最初に向かう方向へ印を付けてみませんか。行き先をすべて暗記しなくても、話した記憶があれば迷いは少し軽くなります。無理のない備えを始める時間になったらうれしいです。













