開業届を出さなきゃとは思っているのに、どこへ何を持っていけばいいのか、ざっくりとしか分からないまま時間だけが過ぎていく。そういう状態、意外と多いと思います。
地域情報メディア『三鷹みっけ』のエリア担当ライター、佃隆です。わたし自身も30年ほど前に個人事業主として開業届を出した経験があり、学校では習わない、でも社会の中で生きていくために、行政の手続きをしっかり学ぼうと感じた思い出があります。現実的には、書類の種類と順番の話から始めるのが一番迷いにくいと感じています。
この記事では、提出先の税務署、必要な書類の種類、青色申告との関係、e-Taxや郵送での出し方まで、順番に整理していきます。
開業届とは何のために出す書類か
開業届の正式な名前は「個人事業の開業・廃業等届出書」といいます。個人で事業を継続的に始めたことを、税務署に知らせるための書類です。
出さなくても罰則はありません。ただ、出していないと青色申告の申請ができないという点が、後から効いてくる部分です。
青色申告では最大65万円の控除が受けられます。開業のタイミングで一緒に動いておくと、翌年の確定申告がずいぶん変わってきます。
提出先は武蔵野税務署、場所は吉祥寺
三鷹市内に住所がある方の管轄は、武蔵野税務署です。武蔵野市、三鷹市、小金井市の三市をまとめて担当しています。
JR中央線・三鷹駅から徒歩10分ほど。駅から少し歩く距離ですが、道はまっすぐで迷いにくい場所にあります。窓口の受付時間は平日8時30分から17時まで。土日・祝日は受け付けていません。
仕事の都合で平日昼間に動けない場合は、郵送かe-Taxのほうが現実的かなと思います。
開業届に書く項目と事前に決めること
迷いやすいのが、「納税地」「職業」「事業の概要」「屋号」の4項目です。記入欄はそれほど多くないのですが、ここで手が止まりやすい。
- 納税地
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自宅か事業所のどちらかを選びます。自宅で仕事をする場合は自宅の住所でOK。
- 職業
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「ライター」「カイロプラクター」「デザイナー」など、職種を簡潔に書きます。
- 事業の概要
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何をする仕事かを一行で。「健康情報の取材・執筆業務」のような形でよいです。
- 屋号
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任意記入です。決まっていなければ空欄のまま提出できます。
屋号については「決まってから変更すればいい」と思いがちですが、後から変更できます。開業届の提出を屋号待ちで遅らせることはありません。
青色申告承認申請書は一緒に出しておく
先に確認しておきたいのは、青色申告を使いたいなら、開業届と同じタイミングで「所得税の青色申告承認申請書」も提出するという点です。
開業した年から青色申告を使うには、開業日から2か月以内の提出が条件になります。期限を過ぎると、その年は使えず翌年分からの適用に。
開業届だけ出して「青色申告の申請を後で…」と後回しにすると、この期限を見逃しやすい。わたし自身、最初にここをちゃんと調べておいてよかったと感じた部分です。
開業届の提出方法は三つある
提出方法は、税務署窓口への持参、郵送、e-Taxのオンライン送信の三つです。どれを選んでも書類の効力は変わりません。
- 窓口持参:その場で控えに受付印をもらえる
- 郵送:控え用と提出用の2部+返信用封筒を同封
- e-Tax:マイナンバーカードがあれば自宅から送信可
事業用口座の開設などで控えをすぐに使いたい場合は、窓口持参が確実です。急がないなら郵送やe-Taxでも問題ありません。
e-Taxで出すときに事前に必要なもの
e-Taxをこれから初めて使う場合、事前に利用者識別番号の取得が必要です。マイナンバーカードがあれば、国税庁のサイトからオンラインで登録できます。
カード本体と4桁の暗証番号(利用者証明用)が必要です。
国税庁の「受付システム ログイン」画面からマイナンバーカードで登録します。
e-Taxソフトで必要事項を入力し、電子署名をつけて送信します。
送信後に発行される受信通知を保存しておきます。
スマートフォンでもマイナンバーカードが読み取れれば対応できます。ICカードリーダーがなくても動ける環境が整ってきています。
都税事務所への申告も忘れずに
開業届は税務署に出す書類ですが、東京都には別途「事業開始(廃止)等申告書」を都税事務所に提出する必要があります。個人事業税のための届け出です。
提出期限は開業日から15日以内。税務署への開業届より短い期限です。提出先は所管の都税事務所になりますが、三鷹市の場合は東京都主税局のサイトで最新の担当事務所を確認してください。

税務署と都税事務所、提出先は別々なので気をつけてください
開業届の提出期限と遅れた場合の扱い
開業届の提出期限は、以前は「事業開始から1か月以内」とされていましたが、法令上の正式な期限は「事業開始日の属する年の確定申告期限(翌年3月15日)まで」です。
提出が遅れてもペナルティはありません。ただし青色申告を使いたい場合は「開業日から2か月以内」という別の期限があり、こちらは守らないと初年度に適用できません。
制度の詳細は変更されることがあるため、提出前に国税庁の公式サイトで最新情報を確認しておくと安心です。
実際に動くときに手元に置くもの
窓口や郵送で提出する場合、必要なものをまとめておくと当日に焦らなくて済みます。
- 開業届(提出用+控え用の計2部)
- 青色申告承認申請書(希望する場合)
- マイナンバーカード(本人確認と番号確認)
- 返信用封筒(郵送で控えを返送してもらう場合)
e-Taxの場合は紙の書類は不要ですが、マイナンバーカードと暗証番号は必須。手続きを始める前に確認しておく価値があります。
今日、一つだけ動いてみてほしいこと
開業届は「準備が全部そろってから」と思いがちですが、屋号が未定でも出せます。今日できることは、国税庁か弥生・freeeなどの書類作成サービスで書類の入力画面を一度開いてみることだけで十分です。
わたしが最初に動いたのも、書類の項目を全部埋めようとせず、「何が分からないかを把握する」目的で画面を開いたときでした。書いてみると思ったより短時間で入力できて、肩の力が抜けたのを覚えています。
週末に少し時間をとって、まず書類の画面を開くだけでも手が動き始めます。開業届が手元に残ると、次に確定申告で向き合うときに気持ちが落ち着く。そういう経験になったらうれしいです。













